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請願の詳細情報

第8号 菖蒲川のゴミに関する請願

受理番号
第8号
受理年月日
平成17年11月14日
付託委員会
文教・建設
委員会付託日
平成17年11月30日
委員会審査日
平成17年12月6日
審査結果
継続審査
議決結果
取り下げ
議決年月日
平成19年2月6日
紹介議員
本田哲

内容

第8号
  菖蒲川のゴミに関する請願

以下の請願をいたします。
1.菖蒲川に流れるゴミの発生原因を調査すること。
2.菖蒲川のゴミを、埼玉県と協力して、定期的に除去すること。
3.菖蒲川に流入する上戸田川、新曽南の水路において、ゴミを定期的に除去すること。
4.市民団体が行う菖蒲川のゴミ収集活動に、用具の提供など、適切な支援を行うこと。
5.市民と企業に対して、ゴミを捨てないマナーの向上のため、効果的な啓発を行うこと。
なお、当会の20年にわたる活動を通じて得られた所見を、以下のとおり申し述べます。
1.菖蒲川に流れるゴミの発生原因について
当会が設置したゴミの回収場所が、本町5−3(上前町会会館付近)にある。川幅8メートルにロープを張り、ゴミを溜めて、人力ですくい上げる所である。(以下「ゴミ回収所」という。)
ここで観察すると、満潮時に下流から逆流するゴミは、以前に比べ、著しく減少している。すなわち、緑川や川岸地区からのゴミが少なくなっている。川岸の人々から、「菖蒲川のゴミが本当に少なくなった」との証言が多数ある。
一方、上流からは、上戸田川と新曽南の水路から流入するものが圧倒的であろう。直接投げ込まれるゴミ、道路から落ちるゴミ、業務系の黄色の袋も目につく。県や市が草刈りをしても、川に落ちた草やゴミは回収しないのが実情である。
戸田市が本格的に家庭のゴミ回収を開始したのは昭和32年(1957年)であり、それまでのゴミ処理は、農家は庭に埋めていたようだが、市民は川へ投げ捨てるのが常であった。プラスチックやビニール袋がなかった時代であるから、川の生態系に対する影響も少なかったが、今は川を汚す犯罪行為である。
いまだにゴミを川に投げる人がいるのは、昔の名残かもしれないが、歩きながら手に持ったゴミを投げ込む人、袋に入れて、袋ごと投げ込む人が絶えない。この悪いマナーを正してもらいたいものである。
2.埼玉県との協力について
菖蒲川は、埼玉県が管理する1級河川である。治水に関しての法的な権限は県にあるが、戸田市の中を流れており、環境保全、ゴミ対策、街づくりとのかかわりの主体は、県ではなく、戸田市であるべきで、市と住民が自主的・主体的に取り組まなければ促進されるものではない。
近年において、市議会も戸田市も積極的に菖蒲川のゴミ対策を検討し、実行した形跡がない。例えば、
@ 埼玉県は、数年前には、年に2度程度、ゴミ回収を行ってきたが、最近はやっていない。
A 戸田市は当会の要望を入れて、当初の年2回から4回、8回とゴミ回収を強化してきたが、最近はほとんど実施されなくなった。
B ゴミが少なくなったのではない、他に対策を取ったとの話も聞かない。
C 市の河川課にたびたび要望するが、県に言ってくれの一点張りで、市は責任を認めず、ゴミを放置する方針であろうか。
ここで、当会が行っている「菖蒲川のゴミ活動」について述べておく。
@ 冒頭、述べたように、当会は、ゴミ回収所を設置してゴミを回収しているが、菖蒲川は両面をフェンスで囲まれて、立ち入り禁止となっているので、当会の活動は不法行為となる。
A 県や市に許可申請はしているが、まだ許可が得られていない。不許可の理由は、けがや事故の責任問題と思われる。やむなく当会も、正式な活動とせず、個人的な活動と位置づけているのが実情である。
B 戸田市は許可はしていないが、当会が回収したゴミは遅滞なく処理してもらっているのはありがたいことで、「ゴミは何とかしたい」との思いが底流にあると推察している。
3.上戸田川、新曽南の水路におけるゴミ回収について
菖蒲川は、上戸田地区で幅が8メートルだが、川岸地区では40メートルもあり、ここでゴミ揚げ(ヘドロ処理も同様)をするのは容易なことではない。菖蒲川へ直接投げ込まれるゴミより、上流の水路から流入ゴミが圧倒的に多いから、各水路で取り上げるのが効果的である。こうした所では、簡単な用具で短時間に処理可能である。今後、さらに水路の暗渠化が進むと思われるが、できるだけ上流でゴミを処理することを鉄則として実行してもらいたい。
4.市民団体が行う、菖蒲川のゴミ収集活動に対する適切な支援について
市民が菖蒲川のゴミ揚げを実施する際には、用具の支給や作業方法のアドバイスをしてもらいたい。本来ならば、定期的に専門業者を配してゴミ揚げをすべきであるから、さほど負担にはならないはずである。
当会は、10年ほど前に「松戸市の坂川」への視察を行った。
坂川は菖蒲川ぐらいの川幅で、江戸川に流入している。江戸川河川事務所が、江戸川へ流入するゴミを別の流路をつくって「回収設備」を設置し、24時間体制で回収している。松戸市は、その1キロメートルほど上流で、手作業でゴミ回収をしている。しかも、週に3回実施しているという。松戸市の説明では、「クレーン車でやるより手作業が最もよい。最近は投げ捨てる市民が少なくなったが、作業は続ける」と言っていた。
当時、戸田市の河川課に同行するよう申し入れたが断られ、2週間後に独自で視察に行ったと聞いている。ここで何を学んだのか、聞いてみたい。
5.市民と企業に対する効果的な啓発について
捨てられたゴミを拾っても、「捨てない市民」のマナー向上なくしては、ゴミはなくならない。どうすべきか、当会としても妙案はない。戸田市だけでなく、市議会がリーダーシップをとって、「捨てない市民」の啓発に尽力してもらいたい。9月議会で「もったいない運動」について一般質問があったようだが、市民が不用意に投げ捨てるゴミを、市の予算、市民の大切な税金を使って除去するのは余りにむだで、「もったいない」ことである。
まとめ
戸田の川を考える会は、1987年11月12日に発足して、来年の11月には20年の節目となる。戸田市における「530」運動を背景にして発足した当会は、ゴミのない川・魚の泳ぐ川を目指し、「川はまちの顔、あなたの心」をキャッチフレーズにして活動している。
これからも多くの市民の後押しを受けて、信頼する会員とともに活動する覚悟であり、よりよいご支援とご指導をお願いしたい。


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